9回平和と非暴力の活動国際会議

20171216日〜20

インド共和国・ラジャスタン州・ジャイプールにて

スピーチ:20171219

目ア真弓

宗教の根源はひとつ

 

まず、ジャイナ教テーラパンタ派の最高指導者でいらっしゃいますアーチャリア・マハーシュラーマン師のもとに開催されますアヌビバ主催の第9回平和と非暴力の活動会議開催と不断の努力をされているアヌビバ(ジャイナ教テーラパンタ派平和活動団体)に対し感謝とお礼を申し上げます。私は人びとが実際に活動することで、一つの石が水に投げ入れられれば波紋が広がるように、平和への希求と行動が世界に広がっていくことを願います。世界は広く、さまざまな宗教が存在します。グローバリゼーションの波は急で貧富の差はさらに広がり、テロリズムはやむことなく、私たちは困難な時代にあります。だからこそ私たちは共通理解を深めて、世界平和に向けてともに働かねばならないと思います。私の演題は「宗教の根源はひとつ」であります。

 

 出口王仁三郎聖師の宗教観

 私は出口王仁三郎の教えの研究者のひとりです。彼は著書「三鏡」のなかで釈迦とマハーヴィーラについて言及しています。それによりますれば、

……釈迦とマハーヴィーラの生きた時代はウパニシャッド哲学の96派が互いに争い、鎬を削っていた暗黒の時代であった。そこに新しい信仰の燈明を掲げて人心の闇を照らした革命児が生まれた。それが仏教の始祖、釈迦とジャイナ教の始祖マハーヴィーラであった。どちらもヴェーダの根本精神を失ったバラモンの死儀式の排斥者であったのだ。………」と。これらの章は1927年に書かれています。

出口王仁三郎聖師は「マハーヴィーラは能力の優れた自戒者でしかも学究的であった。と述べています。この二人の重要な宗教の始祖の初めのころの背景を知ることは重要であります。その時代には人々は救済を必要としていたのです。今私たちは何をなすべきか、世界は救いを必要としています。

 

 戦争とテロをやめさせる

それですから、私は皆さまと同じように、毎朝、平和のためにお祈りをいたします。何が平和なのでしょうか? “平和”という漢字はすべての人が平等に食べられる。という意味を表しています。私はこの古代中国の思想に納得しています。しかし、私たちの願いに反して貧しく飢えに苦しむ人はこの地上に多いのです。私たちは平和と非暴力の精神を取り戻さねばなりません。

 

 平和な世界を手に入れるために

出口王仁三郎聖師は彼の著書「霊界物語」32巻に予言と警告を発しています。以下

概略「話は南アメリカのアマゾンから始まります。そこには非常に広く長く、時には激流となって流れる川があった。そこにはモールバンドという猛獣たちの王として君臨する非常に恐ろしい怪獣が生息していた。モールバンドは像の15倍ほどもある巨体をもち、4本の足には2メートルもの鋭いつめを生やし、そのつめは剣のように鋭く光っていた。2つの目は血のように赤く、尾は80メートルも伸ばせるとかげのようで尾の先は鋭いナイフのようになっている。それゆえ大蛇や猛獣はモールバンドの害を恐れてアマゾンの森林深く隠れ住んでいた。

またそこにはもう1つの怪獣がおり、名はエルバンドという。この怪獣は鉄のように硬いうろこで覆われ4本の足を持ち、頭は丸いが、あるいは薄く長くチューブのように伸縮できる変形自在な怪物である。エルバンドは彼の丸い頭で動物の生き血を吸って生きていた。2つの怪獣はしばしばウサギを獲物としていた。ウサギの酋長は神に救いを願った。すると神はウサギの願いを聞き、アマゾンに宣伝使を派遣することになった。ウサギ一族は非暴力的な方法で救われることになった。宣伝使による神の救いとウサギと他の動物たちの協力によって、2匹の怪獣はアマゾンから逃げ出し、ウサギや動物は永遠の平和を手に入れることができた」これが物語の概略です。大正11822日に口述される。

私はこの物語の2つの怪獣について考えてみました。

モールバンドは軍需産業を含む巨大な軍隊、帝国主義、原発を、エルバンドはグローバリゼーションとTPPの動きなどを含む巨大な経済力を指していると思います。

出口王仁三郎聖師はこの書物で人類に予言と警告を与えているのです。

 

 神とは何か

 出口王仁三郎聖師は、神は万物に普遍する霊である。神の霊と体とが一致して無限の力を発揮する。と教えています。それゆえに神は宇宙の万物の根源であります。神は大自然そのものでもあります。神は宇宙の創造を終えると見えない存在(隠身)となった。そしていつどこでもわれわれとともにある存在であります。巨大地震、津波など巨大なエネルギーは決して人為ではありません。人間を含む生命は、自然を離れてはけっして生きていけません。

王仁三郎聖師は、全人類は神の子であり、兄弟姉妹であると教えています。

もし人びとがこの教えを理解できるならば、神はすべての宗教を祝福し人類は手を結び平和に向かって進むことができるでしょう。時代や場所によって言葉や表現が違っても宗教の起源は1つだということができます。私たち、あなたがたは言葉や国境を越えて互いに理解しあうことができます。神はいのちの親であります。

王仁三郎聖師の教えのもとにどのように平和のために働くのでしょう?

私はいけばなという花の芸術を通じて15年以上の間平和を願って活動しています。イタリアやスロベニアでいけ花を教えています。私たち自身がいけばなをすることで鎮魂瞑想をし、いけることを人々と楽しんでいます。

地雷は要らない。武器は要らない。また核兵器も要らない。そしてこの世界に花と緑を植えましょう。

私はこのような、すばらしい平和な機会を皆さまとシェアさせていただき大変嬉しく思います。